ひな祭りの元来の姿とは [雑談ネタ#62]

ひな祭りは、桃の節句とも呼ばれるように桃と縁の深い行事。
といっても、桃の花を生けて飾るというのは後から行われるようになった風習で、本来は桃の種の中にある胚乳を食べる節句だったらしい。

桃の種を煎じた杏仁湯は、血圧低下と強心健胃という薬効のある薬湯なので、これを飲んで鋭気を養い、体力を付けようとしたわけだ。

というのは、太陽暦ではなく、太陰暦の三月は田の苗を作ったり田植えをする季節で、本格的に稲作農耕が始まる時期だった。
そこで農耕民にとって神聖な場所である田に入る前に、汚れをはらい、身を清め、さらに重労働に備えて桃の薬湯を飲んだという。


これが世の中の変遷とともに桃の花を生ける風習に変化し、人形で身体をなでて汚れをはらう風習が形を変えてひな人形を飾るようになったのだ。