馬鹿の由来に馬も鹿も迷惑 [雑談ネタ#86]

「馬鹿」という言葉には、じつは馬も鹿もまったく関係していないらしい。

中国の秦の時代、趙高という宦官が皇帝の面前に“馬”だと偽って“鹿”を差し出し、これに同意しなかった者に報復をした、という故事があって、自分の権勢をよいことに間違ったことを押し通す意味で「馬鹿」という言葉の由来となった、という俗説がある。

日本では鎌倉時代から「ばか」という言葉が現れており、“とんでもないもの”という意味で「馬鹿」「母娘」「馬娘」「破家」など、さまざまな漢字が当てられている。だから、中国の故事が「馬鹿」の由来だというのは、“馬”や“鹿”にしてみれば迷惑な話。


じつは、サンスクリット語に“無知”を意味する「baka」「moha」という言葉があり、これを音写した「莫迦(ばくか)」「募何(ぼか)」が、のちの時代に「ばか」に転じ、その漢字表記として「馬鹿」が普及した、というのが真相のようだ。