ブランデーとコニャック [雑談ネタ#90]

ブランデーとは、“ブラン・デ・ワイン(焼きぶどう酒)”つまりワインを蒸留してつくる酒のことだ。
この酒がつくられたのは17世紀のことで、生産過剰でだぶついたワインを減らすために考えだされたといわれる。実際、ワインを蒸留すると容積は半分程度になる。

ブランデーの産地としては原産地フランスがやはり有名だ。とくにビスケー湾側にあるコニャック地方でつくられるブランデーは最高と評価され、コニャックの名称をつけることが法律で許されている。
コニャックをブランデーとは別の種類の酒と考えている人がいるようだが、これはちょうど灘の清酒を灘の生一本と呼んで特別扱いするようなもの。


そして、ブランデーといえばナポレオン。これは商品名にもなっているが、じつはナポレオンとは100年以上貯蔵したブランデーを指す。
このため、有名なクルボアジェ社では、あのナポレオン以外のコニャックにも「ザ・ブランデー・オブ・ナポレオン」と小さく表示している。

ブランデーは貯蔵年数が長いほど良いといわれるため、年代を表す言葉や記号を商品名にすることが多い。スリースターなどは10年以内のものに、V.S.O.Pは30年以上のものに、X.Oは50年以上のものに、エクストラは70年以上のものに付ける。
ちなみに、VはVery(非常に)、SはSuperior(優れた)、OはOld(古い)、PはPale(澄んだ)、XはExtra(格段の)の略語。英語表記なのはイギリスがコニャックの得意先だったからだ。