マルクスは浪費家だった [雑談ネタ#66]

『資本論』を著し、経済学の根本原則への思索に生涯を費やした偉大な理論家カール・マルクスは、意外にも実生活ではまったくの経済オンチだったようだ。

彼の金遣いが荒いことは学生時代から有名だった。18歳の頃から市会議員の年収に近い生活費が掛かっていたため、弁護士だった父親が再三説教したものの、浪費癖は一向に改まらなかったらしい。


1849年にプロイセンから追放されてイギリスに亡命してからは、妻と子を抱えながら赤貧にあえぐ日々だったが、それでも金遣いの荒さは変わらなかった。
友人エンゲルスによる多額の援助や、高額の遺産相続によって大金を得ても、大きな家に住みたがったり高級な家具調度を揃えようとして有り金をはたいてしまい、すぐに質屋通いの生活に戻る、という有り様だった。

こんな生活をしていては金がなくなることぐらい、経済学など習ったことのない人間でも分かりそうなもの。ところがマルクス本人は「どうしてこんなに金が消えていくのか、私自身も不思議でなりません」と、エンゲルスに手紙で告白している。このような金銭感覚であの歴史的著作を書き上げるとは…それこそ不思議。